今の私ができる私なりのファシリテーションをした話
メリクリ🎄です。
本記事はファシリテーター Advent Calendar 2023の25日目の記事です。
adventar.org
先日とある発表をしたのですが、
ここ数年の私の集大成というか、今の私ができる私なりのファシリテーションだったなと感じるものでした。
時間が経ってしまったのですが、当時を振り返って書いてみます。ネタばらし的な感じになるかもしれません。
あくまで私視点からするとファシリテーションの感覚であって、
他の方から見たら、実はファシリテーションではないかもしれません。
文章量に差があるのは、記憶と記録の差があるからです。
ファシリテーションの方向性
後付け。事前に言語化できていたわけではない。
目的
「同じ場所に集まり、密度の濃い会話をし、共に歩む仲間とつながる」
イベントの趣旨やAkiさんのキーノートを受けて、さらに促進することを目的にする。
対象
道内・道外の参加者がそれぞれいる、初参加者もいる。
イベントの性質上、講演を聞くというよりは、
参加者同士でコミュニケーション、交流する目的や意欲が参加者にあると仮定。
内容
15分の発表枠
目指す状態
「知らない人と話す」が発生しやすい状態。
別の角度では「コミュニケーションを取りたいんだけど、知り合いがいなくて、他の参加者とあまり話さずぼっちで帰る」の発生確率を下げること。
土を耕す。
構成
前・中・後の三部構成。
・前編で発表の場作りをし
・中編で自分のエピソードを話し
・後編でまとめ
みたいなイメージ
はじまる前
やったこと
- 資料準備
- はやく寝る
- 満たす&高める
- はやめに到着
- 場所の確認
- 接続・映像の確認
- 参加者に挨拶
- キーノート中にセッション内容に反映
- OSTでテーマ出し&仕上げ
- 直前
ねらい
- 私の心と体のコンディションを最高にする。
- 私自身が場に馴染む。
- 事前に準備できることは準備する。
- ぎりぎりまで内容が決まってなかったので。
- 「今の状態」をできるだけセッションに反映する
やってみて
資料準備。
Macのkeynoteを使うの初めてだったので、スライドマスタを用意しました。
何を話すかのエピソードをいくつか選んだり、スクショを用意しました。
入りきらなくて、当日入れられなかったものもありました。
普段なら、(何を話すか忘れるから)文字いっぱいのスライドにするのですが、
今回の形式だとそれは準備できないので、
私にしては珍しい紙芝居っぽい形式のスライドになりました。
当日までどうなるかわからない恐怖とどきどきとちょっとわくわくがありました。
前日にTAKAKING22さんが当日参加するっぽいことを認知したので、TAKAKING22のエピソードを軸に構成しようと決めました。
はやく寝る。
前日に札幌のホテルで資料を準備していたのですが、全然終わらなくて、朝方まで準備することも考えました。
でも、脳内haradakiroさんに「ねろ」と言われたので、寝ることにしました。
満たす&高める。
会場に向かいながら、過去の思い出を思い出しながら、過去のことを思い出しつつ、気持ちを高めました。
発表のことで、自分を満たす。いっぱいにする。どうなるかわからないからこそ、満たしておく。
ずーっとずーっとそのことを考える。でも本番は手放す、むずかしいなぁ。
はやめに到着。
早めに着きました。とてもラッキーでした。やまつよさんに感謝!
会場が広くて驚きました。これは想像できない。
場所の確認や接続・映像の確認が終わったあとは、
前編、中編、後編でなんとなく流れを考えながらスライドの準備と
自分の中の記憶と気持ちを高めていました。
だいたいこんな感じにしてみようとと見えても来ていました。
前日まではそのつもりはなかったけど、昔の資料使えそうだなーと思って引っ張ってきたり。
場所の確認。
早めについて、人が少なかったので、
会場を見渡したり、ぐるぐる回ったり、会場の雰囲気や状況を確認しつつ、
会場に自分をなじませました。
ビンゴをみて「これだ!」と思って、丸を付ける前に写真を取っておきました。
接続・映像の確認。
PCの接続確認と見え方の確認をしました。
一部見えづらい部分があったので、スライドマスタで色や文字の大きさを変更しました。
拡張ディスプレイの設定をして、
スライドポインタでのスライド送りの確認して、会場の席くらい離れてもポインタ使えることを確認しました。*1
参加者に挨拶。
参加者がぞくぞくと到着しました。
とにかく挨拶して「こんにちはー」と知っている人には、声をかけに行き、
知らない人には軽く会釈しつつ「こんにちはー」と挨拶していました
「話しかける」はこの時から始まっていたと自分で思う程度には、ファシリテーションの一部として行動していたと思います。
また、私が知っている方がどれくらいいるかなどを見て、半分もいないくらいかなと思っていました。
キーノート中にセッション内容に反映。
端っこの席で、オープニングやキーノートを味わいながら、自分のセッションに反映していきました。
Akiさんの話を聞く中で、方向性が変わりました。
最初は「みんなで話しましょう」「交流しましょう」等のようにメッセージを最後に置く構成にするつもりでした。*2
ああ、でも、そうじゃないなと思って、「個人的な話」に変更しました。
「話しかけられる」と「話しかける」を今日の目標として話すことしました。
しかし、味わうことに全力になれなかったのが残念です。ながら食べしてた感覚。
OSTでテーマ出し&仕上げ。
OSTではどうするか決めていませんでした。私は、今までにOSTでテーマを出したことがありません。
Akiさんのキーノート中に宇宙の声を聞いて、OSTテーマで「自己紹介」をやろうとしました。
izumii19さんも似たテーマだったので、びっくり&安心しつつ、初めてのOSTテーマ出し&トップバッターでした。
これはファシリテーションに私が動かされていた感じがしています。
OST中は、雰囲気を味わいながら、セッション内容やスライドに反映したいことを取り込んだりしていました。
通し練習をできていない上に、ボリューム的にも時間を超える可能性があったので、izumii19さんに時間来たら止めてほしいというお願いをしたりしました。
OSTにがっつり参加したり、発表練習をしたほうが良かったかもという後悔があります。
直前。
15分前くらいになって、遅刻した緊張がようやくやってきました。
準備できたという安心感で気が抜けて、本番が近づいてきたからかもですが、明らかに緊張しているなと自分で自覚するレベルでした。
緊張をほぐすために、izumii19さんに、ちょっと話させてもらったりしてました。
前編
発表としては、最初のつかみの部分ではあるのですが、私の中で一番重要な部分でした。
ここで終わってもいいくらいにここが大切。
やったこと
- スポンサーセッション枠の開始と自己紹介
- 立ってもらう
- 手挙げアンケート
ねらい
- OSTが終わり盛り上がっている状態の参加者に対して、話を聞くモードに変わってもらう(場の温め)
- 既に温まっていて、ほかほかな状態をどれだけ保温できるか、気持ちの切り替えを促せるか
- 参加者が一度立ち止まり、自分以外の他の参加者に目を向ける
- 自分以外の参加者を知り、どういう人がいるのか、話したことがない人がいるのか、話したい人がいるのかを確認する
- 私自身が場に立つ
発表中
スポンサーセッション枠の開始と自己紹介。
時間に不安があり、途中で終わる可能性もあったので、まずはそのことを参加者に伝えました。
転職報告をしつつ、自己紹介。
立ってもらう。
参加者にその場で立ってもらい、
周りを見てもらったあとに、私の師匠であるDiscoveryCoachさんの技を借りて「参加者同士で目を合わせてもらう」をしました。
視野の中に他の参加者全体を入れて、認識してもらうことがねらいでした。
次に行う手挙げアンケートへの布石でもありました。
手挙げアンケート。
ビンゴに「半分以上の人と話した」「初対面の人と会話した」があったので、
そこから他の参加者との繋がりとそれぞれの現在地点の確認をしてもらうことを目指しました
初対面、話したことがない等の自分との関係性を確認して、他の参加者ひとりひとりの存在を認知することを目指しました。
やってみて
スポンサーセッション枠の開始と自己紹介。
つかみはOK...だったか?
立ってもらう。
スライドに「立ってもらう」とおいたのは、わかりやすかった?と思うけど、どうなんだろう?
私にしては、参加者の反応を見ながらできたと思う
特に、最前列のAkiさんのリアクションが個人的にありがたくて、
立ってもらう時にAkiさんが隣の方に立つことを促していたり、
よくわからないという反応をくれたので、その場説明を付け加えたりできました。
そして、DiscoveryCoachさんのすごさと私の未熟さを実感しました。うまくなりてぇ。
手挙げアンケート。
アンケート自体は、オープニングやキーノートでも実施されていたので、全く同じにならないように調整した。
「話してみたい人がいる」があったも良かったも?
もう少し周りを見ることを促せると良かった気がする。私の伝え方がわかりにくかったと思った。
中編
発表としてはメインではあるけど、ファシリテーションとしては添え物かもしれない。
やったこと
- エピソードの紹介
- 私と他の参加者の関わり合い
ねらい
- 参加者同士の共有認識をつくる
- 「話しかける」「話しかけられる」
- 「線を踏み越える話」
- 私自身の他者との関わりに対する嬉しさを表現
- 私がやりたかっただけ。ファシリテーションとして捉えた時に逆効果も含んでいたと感じています。
ファシリテーションをやってみて
エピソードの紹介。
私の中に満たしたものから出てきたことを話しました。
「わかるっていう人ー?」と手を挙げてもらったりして、笑い声やリアクションを確かめながら進めました。
知ってる人の声が聞こえるの安心する。
私自身の他者との関わりに対する嬉しさを表現。
私自身の他者との関わりを軸に置きたかったので、
特にその場にいる方とは、名前を出させてもらったり、顔を見たりしながら、関わりながら話すことにしました。
コミュニティから受け取ったものでできた発表内容です。
一方で、私を知らない人には「お前だれやねん」が拭えなかった気がしていて、
特に、知り合いへの関わりを通して内輪感が出て、逆効果だったのでは?と思いました。
更に、ウケ狙いでやりすぎた&伝わりにくいと感じる部分がいくつかありました。ほどほどにしようね私。
後編
まとめ部分でありながら、おまけ部分かもしれません。
やったこと
- まとめ
- 拍手の練習
ねらい
- 自分から話しかけやすくなる
- 相手から話しかけられることを受け入れやすくなる
- 一番手として、次に繋げる
やってみて
まとめ。
練習不足で全然うまく話せませんでした。
まとめなのにまとまってなかった。
今日の目標。
これは当日にキーノートを聞きながら作成した部分です。
最初は「コミュニケーションしていきましょう!みなさん、どんどん話しましょう!」のような方向性考えていたのですが、取りやめました。
あくまで、私個人の目標として、お話することとしました。
それが結果的に、お願い型のファシリテーションから設え型のファシリテーションになったかもしれないと、発表後に思いました。
うれしい偶然でした。
拍手の練習。
ボツネタのひとつ。
予定にはなかったのですが、
時間が余っていると勘違いして、「ああ、じゃああれやりたいな」と思って、その場で実施しました。
説明うまくできなかったし、蛇足だったかもなぁ。
やってみて
「効果を観測できなかった」というのが感想です。
発表後、感想を言ってもらえたり、私に話しかけてくれる方は多く嬉しかったのです。
副次効果として「今日の目標」のおかげで、私自身が話しかけやすくもなりました。話のネタにもなりました。
しかし、ファシリテーションとしての効果を振り返った場合、目的を達成できたのかが判断がつきませんでした。
元々がイベント自体やキーノートの方向性に対する追加要素的な位置づけであることもあり、
何にどう効果があったのか、強化と弱化どちらに働いたのかも観測や判断が難しいというのをあとから気付きました。
体力や発表技術のような基本的な能力の足りなさも実感しました。
まだまだだね私。
感謝を
ということで、今の私ができる私なりのファシリテーションをした話でした。
DiscoveryCoachさんと utsumitさんの2人から学んだことで作り上げたファシリテーションでした。
私はまだまだ未熟ですが、本当にありがとうございます。
@DiscoveryCoach と @utsumit の2人から学んだ、今の私にできるファシリテーションとインプロで #scrumniseko のセッション作りをしました。
— こばせ🥴 (@kobase555) 2023年11月3日
もし、私のセッションが、誰かに届いて何かに繋がったのだとしたら、この2人のおかげです。
本当にありがとうございます!尊敬&推しの2人です。
メリークリスマス!